思考が深い人は何が違うのか|特徴と本質に近づくための3つの方法
思考は、浅いや深いのように
深度による表現をされることが
多くありますね。
思考が深いことで説明が論理的になったり、
物事を逆算する力がついたり、
他にも多くのメリットが存在します。
では、この思考が深い人とは
どのような人を指すのでしょうか。
この記事では、思考が深いという
事象についての説明から、
思考が深い人の特徴、
そして深い思考をするための方法を
ご紹介していきます。
思考力のある人はこれからの時代で
価値をどんどん高めていきますので、
読んで損はない内容です。
目次
1.思考が深いとは?
1-1.「思考が深い」の定義
この記事で思考が深い人を説明していくにあたって、思考が深い人とはこうである、といった認識を合わせたいと思います。
特にこれといった定義付けはされておりませんでしたが、関連する本を調査し、自身の経験とすり合わせた結果、思考が深いとは、自分の頭で思考を重ね、本質を考えられることと言えそうです。
深いところにある本質まで、思考を重ね、掘り下げていくといったイメージでしょうか。
以降はこの認識を前提として、話を進めていきます。
1-2.思考が深い人とそうでない人の決定的な違い
では、自分の頭で思考を重ね、本質を考えられることができる人とそうでない人は、どこに差があるのでしょうか。
決定的な違いの1つとして「why思考」を持っているかどうかが、思考の深さに大きく影響します。
「Why思考」とは、物事や事実に対して「なぜ」という問いを追求することで、本質を探る思考を指します。
日頃からなぜ?と考える癖のようなもので、このWhy思考を取り入れることで、「目的と手段」や「原因と結果」を結びつける、いわゆる「点と点が線になる」ことが可能になります。
この特徴こそが、思考の深さに大きな影響を与える理由です。
一方で、対極をなす考え方として「What思考」が挙げられます。
この「What思考」が癖づいていると、いわゆる思考停止に近い状態を引き起こします。
この2つの思考パターンについてわかりやすくお伝えすると下記のようになります。
Why思考 | What思考 |
---|---|
本質を探る | 知識を探る |
繰り返せる | 繰り返せない |
線(物事の関係性を見出す) | 点(事象のみを見出す) |
参考:入門『地頭力を鍛える』32のキーワードで学ぶ思考法
著:細谷 功、出版:東洋経済新報社
疑問を持って「なぜ」を繰り返し深堀ることにより、思考が深くなり、物事の本質へとたどり着けます。
普段から「なぜ?」を繰り返せるWhy思考の人は、常にこうした思考法をしています。
1-3.思考が深いことによるメリット
深い思考ができるようになると、様々なメリットがあります。
- 信用される
- 先を読む力がつく
- 逆算する力がつく
- 言語化力が高まる
- 語彙力が増える
- 知識や経験が増える
- 説明が論理的になる
- 騙されにくくなる
特に思考が深い人は論理的に考えることができるため、話に説得力があります。
多くの人が納得するロジックで説明ができるので、結果的に信頼獲得に繋がったり、思考を言葉にする言語化力が高まることも思考が深いことによる恩恵です。
これらはすべて、市場価値を高めることにも直結する重要なポイントです。
2.思考が深い人の特徴
思考が深いと言われる人にはいくつかの特徴があります。
どのような特徴があるのか、3つご紹介していきます。
2-1.知的好奇心に溢れている
思考が深い人の中には、知的好奇心に溢れている人が多いです。
日常から、普通の人であれば見逃してしまうような情報や物事に対しても、これってなんだろう、あれってどうなってるんだろうなどと、「知りたい」という欲が沸き上がってきます。
そのため知的好奇心に溢れている人は、比例して知識も豊富な人が多く、知識と知識が結びついて深い思考につながるようになるのです。
知的好奇心に溢れている人は、そうでない人と比べ、同じものを見たり聞いたり経験しても、そこから得る情報の量や考察の質が違うので、精度の高いインプットが日常的に行われていると言っても過言ではありません。
更には、知的好奇心に溢れていることで、日常的に考える習慣ができるのと同時に、過去の情報と結びつけることで、より本質に近い気づきを得ることができるのです。
2-2.具体と抽象を使いこなす
思考が深い人は物事を具体化して考えたり、抽象化して考えることに秀でています。
具体と抽象を行き来することで物事に対する解像度を上げ、深い思考をごく自然と行うのです。
まず、抽象と具体の特徴をシンプルに表にすると、下記のようになります。
思考例 | 得られる結果 | |
---|---|---|
抽象化の思考 |
「要するにどういうことか」 「つまり何を意味しているか」 |
目的・目標・願望・本質の部分を捉える。 |
具体化の思考 |
「具体的にはどうするか」 「例えば他には何が当てはまるか」 |
手段・方針に落とし込む。事実や現象を探す。 |
実際にこの抽象と具体を行き来するスキルを、ビジネスシーンで具体例を挙げると、下記のようになります。
事象:TikTokがすごい人気を得る
↓ 抽象化(要するに?)
動画の時間が短くて次々に流れてくる仕組みが流行っている
↓ 具体化(他には何が当てはまるか)
Instagramのリール動画
YouTubeのショート動画
このように、抽象化と具体化を行き来することは、物事への理解が深まるだけでなく、アイデアや発想を生み出す、非常に効果的な思考法です。
2-3.様々な判断基準を持っている
思考が深い人は物事を考える際に様々な判断基準を持っています。
要するに物事をいろんなパターン、角度で考えることができるということです。
また、物事に絶対の正解があることは多くないと知っているため、多様性に寛容で、「こういう考え方もあるよね」と、人それぞれの価値観を受け入れることが多いことも特徴的です。
様々な判断基準で考えることができると、例えばなにかのアイデアに対して、
説明を受けた考え方では、筋は通っているけど、違った基準で考えると、〇〇の部分で上手くいかないことが起こりそう
などと、問題点を見つけることに秀でていたりします。
考える基準が一尺度しかないと、根本的な問題に気づきにくいことや、思考が偏ってしまうことになりかねません。
よって自分の中で様々な判断基準を持っている人は、思考が深い人の特徴と言えます。
3.思考を深め本質に近づくためにできることとは
昨今のAIやインターネットの普及により、調べたら出てくる情報の価値は日に日に下がっています。
ただ知識を多く持っている人ではなく、自分で深く思考できる人がこれからの時代で価値を発揮するのは間違いありません。
ここからは、思考を深め本質に近づくためにできることを3つご紹介します。
3-1.深く深く問い続ける
思考を掘り下げて、本質を見つける「思考の深い人」になるために、最も大切なのは「問い続ける」という姿勢です。
「これにはどのような背景があるのか?」
「その意図は?」
「結論に至った理由は?」
様々な物事に対して、この考え方をめぐらします。
このような問いの姿勢、つまり「疑問を持つこと」は、実は人間だけが持っている能力です。
言われたことをそのまま受け取り、情報として処理をする『機械学習』は、今では発達したAIでもできるようになりました。
ですから、知識面やシンプルな問題の解決については、インターネットやAIで代替できます。
しかしながら、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ち、思考を深めていく下記のような行為は、人間ならではのスキルと言えます。
- 物事に対して疑問を持つこと
- 問題の本質を見つけること
- 解決に向けた仮説を立てること など
「問い」や「疑い」は、思考の種のようなものです。
問いがなければ深い思考は生まれません。
本質を考えるための問いを続けられる思考の深さが、これからの社会でますます価値を発揮していく未来は、そう遠くないでしょう。
3-2.「もし自分だったらどうするか」のシミュレーションを常に動かす
思考を深めるには、思考をする機会や時間を増やすことが一番の近道です。
とは言っても、何を考えれば良いのかわからない、無の状態から無理やり思考をしようとしても難しく感じてしまうでしょう。
そこでオススメしたいのが、「もし〇〇だったら」という思考を行うことです。
この考え方を、心理学NLPでは「as if(アズイフ)フレーム」と呼びます。
もし〇〇だったら、という考え方は汎用性が高く、いいアイデアを出したいときに、「もし尊敬するあの人なら、どうするだろうか・・・」
はたまた、問題解決に行き詰まった状況下においても、「もし解決法があるとしたら・・・」といったように、現状をより良くするために非常に効果的な考え方です。
この思考を日常で使うケースとしてご紹介したいのが、日頃から、自分に関係ない周囲の人の話でも「もし自分だったら・・・」といったシュミレーションを行う使い方です。
例えば
会議の場面で、「これについてどう思う?」と他の人に話が振られた際、
- 「当てられなくてよかった」
- 「自分には関係ないや」
- 「なるほど、そういう考えもあるのか」
というように他人事で考えるのではなく、
- 「もし自分だったらどう答えるかな」
- 「もしこの案を更に良くするとしたら、〇〇の観点で修正できそうだな」
のように、自分事として考えるようにします。
as ifフレームを使い、この「何事も自分事として考える」習慣を身につけることが非常に大切です。
日常に取り入れやすく効果が高いので、ぜひ試してみてください。
3-3.『論理的思考』を身につける
本質に辿り着くには、2-3.でお伝えしたように、様々な判断基準を持つことが1つの手段になります。
その判断基準となるのが、ここでご紹介する思考法です。
思考と一括りにするのではなく、いくつかの思考法を意識して使い分けることで、思考は深まっていきます。
思考法を意識して使い分けるためにも、まずは考え方をインストールする必要があります。
ここでは代表的でかつ、実用的な思考法をご紹介します。
論理的思考(ロジカルシンキング)
一言でいうと「誰にとってもわかりやすい」状態にする考え方、それが論理的思考です。
論理的思考(ロジカルシンキング)とは、誰が見ても聞いても理解できるよう、原因と結果の関連性を矛盾の無いようにする考え方を指します。
思考を深堀りをしていくことから、またの名を『垂直思考』と呼ばれることもあります。
「事実」と「解釈」「判断」を分けて考える論理的思考を、わかりやすく表すと、下記の図のようになります。
このように、事実と解釈と判断という3要素が、「だから」「なぜなら」で綺麗につながっている状態が論理的な状態です。
この論理的思考は、誰もが後天的に身につけることのできるスキルです。
3-1、3-2でお伝えした取り組みと合わせて、意識していくと、より思考が深い人になることができます。
4.まとめと「大切なご提案」
ここまで思考が深い人に共通する特徴と、思考を深め本質に近づくためにできることをご紹介してきました。
これまでの時代では、与えられた問題を解決する人材が求められ、価値を発揮していました。
しかし、現代では、問題解決はAIによって代替されつつあります。
そして、問題を発見、定義することができる人材がこれから市場価値を高めていくと言えます。
問題を見つけ、定義するには何がその原因なのか、抽象的な思考やロジカルな考えが必要になります。
つまり、思考を深めて本質を考えられる人材がこれから必要とされることは間違いありません。
この記事で紹介したこと思考を日常に取り入れることで思考を深めることはもちろん、さらには脳のはたらきを柔軟にするきっかけにも繋がります。
私達は普段、これまでの思考の癖やパターンから同じような脳の使い方を無意識で行っています。
なんと一説では90%近くの力を引き出しきれていないとすら言われています。
言い換えれば、脳の使い方を学ぶことで、人生がガラリと変わることもあり得るということです。
このメディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターでは、心理学NLPを学ぶことができる講座も運営しています。
別名『脳と心の取り扱い説明書』と呼ばれる心理学NLPでは、生まれながらにして持っている私たちの「脳」の効果的な使い方を学ぶことができます。
更には、脳の仕組みを知り、思考の幅を広げるためのスキルをまで得ることが可能です。
脳の使い方を学ぶことで、人生の方向性が明確になったり、強いメンタリティーを身につけたりと、他にも多くのメリットがあります。
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