メンターとは?その意味と良いメンターの4つの特徴
メンターとは、
日本語で「指導者」という意味です。
仕事だけでなく、
精神面のサポートを行う、
メンター制度と呼ばれるものが
近年、多くの企業で注目されています。
この記事では、
- メンターとは何か
- 良いメンターの特徴
- メンター制度のメリット
- 企業での成功事例
をお伝えしていきます。
この記事を読むことで、
良いメンターになるための
助けになるかと思います。
目次
1.メンターとは?
メンターとは、指導者という意味の言葉です。
例えば、仕事の場面でのメンターは、先輩・上司が新入社員など
経験の浅い人の業務上やプライベートの相談に乗り、精神面や仕事面のサポートをする人のことを言います。
このようなときの、先輩・上司に当たる人のことを「メンター」、経験の浅い人のことを「メンティー」と呼びます。
「メンター」の言葉の由来は、古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」の中に登場するメントールという人物が由来となっています。
彼は、王の息子が悩み苦しんでいるときに、行き先を進言して解決に向けたアドバイスをしたことから、良い指導者のことを「メンター」と呼ぶようになりました。
1-1.メンター制度とOJT制度の違い
近年では企業内でメンターを設けて、成長やメンタル面のサポートをする制度を行う企業もあり、「メンター制度」と呼ばれています。
メンター制度は、業務についてはもちろん、プライベートな悩みやキャリア、職場の人間関係など業務以外についても相談をする場合があります。
また、メンター制度と似たもので、「OJT制度」というものがあります。
OJT制度とは(On the Job Training)の略称で、経験豊富な人から経験の浅い人へ指導をするという点では類似している両者ですが、
OJT制度は、実際の業務についてのみ教育する制度です。
このような点で、両者には明確な違いがあります。
2.良いメンターに共通する4つの特徴とは?
良いメンターに共通する特徴は4つあります。
この章では、その特徴をわかりやすく解説していきます。
2-1.相手の立場に立って考えることができる
良いメンターになるためには、相手の立場に立って考えることが大切です。
言い換えると、自分の意見を押し付けずに傾聴をすることが大切です。
企業では、先輩や上司がメンターになる場合が多く、中には自分の意見を押し付けて、相手の立場に立てないメンターもいるようです。
過去に成功体験のあるメンターが、その時に成功をした方法を押し付けることがあります。
メンターからすると、「よかれと思ってアドバイスをしている」と思っているのかもしれません。
過去に自分が成功したやり方を伝えることは悪いことではありません。
しかし、それを押し付けてしまうことでメンティーの成長を止めてしまう可能性があります。
心理学NLPの「ポジション・チェンジ」という考え方をすると自分視点だけではなく、相手の見え方・感じ方に気づくことができます。
ポジションチェンジについて詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
2-2.様々な経験を積んでいる
様々な経験を積んでいないと、メンターになれないというわけではないのですが、
メンターは業務についてだけではなく、プライベートな悩みやキャリアの相談など、業務以外の人生全般に関わる相談を受けることがあります。
そのためメンターは、成功も失敗も含めて様々な経験を積んでいる必要があります。
例えば、仕事で失敗をしてしまったメンティーがいるとします。
もし、同じような失敗をした経験があるメンターなら様々なアドバイスができるかと思います。
しかし、失敗したことの無いメンターの場合、どのように声掛けをしたら良いか、悩む人がほとんどかと思います。
過去に失敗したことが多い人も、これまで経験してきたことをメンターとなったときに活かすことができます。
沢山の経験を積んで、多角的な視点でアドバイスができるようになりましょう。
2-3.ヒントの与え方がうまい
良いメンターは、例外なくヒントの与え方がうまいです。
過去に、
「この人のヒントはわかりやすいけど、
この人のヒントは
何を伝えたいのかわからないな」
という経験がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
この問題の多くは、普段使用している言語パターンの違いが原因で起きています。
人によって使う言葉が違うように、受け取りやすい言葉も違ってきます。
相手にとって受け取りやすい言葉を選び、心に響く言葉を使えるようになるためには、コミュニケーションを学び、「影響言語」を使えるようになることが有効です。
影響言語とは、相手の無意識に影響を与え、相手が受け取りやすい言語を話すことです。
大人になってからコミュニケーションを学ぶ機会は決して多くはありません。
だからこそ、学ぶのと学ばないのでは大きな差が現れます。
2-4.人柄が尊敬できる
もしあなたが、転職や結婚など人生について相談したいことがあったとき、どんな人に相談をしたいですか?
第2章でお伝えをしてきた、
- 相手の立場に立って考えることができる
- 様々な経験を積んでいる
- ヒントの与え方がうまい
これらが重要だと多くの人がお考えかと思います。
しかし大前提として、人柄が尊敬できないと、相談しようという気持ちにならないのではないでしょうか。
尊敬される人柄になるためには、
普段から「行動」「性格」「態度」に気をつけることが大切です。
例えば、人の悪口を言ったり、言動が一致していなかったりすると、
周囲から責任感がないように思われたり、自分勝手と感じられて、尊敬の対象から外れてしまう可能性が高まってしまいます。
まずは、自分が尊敬する人をモデルにしてみましょう。
そしてその人がどんな発言をしているか、行動をしているのかを観察して、「どんなところを尊敬しているんだろう」と研究してみるのも面白いかもしれません。
3.メンター制度のメリット3選
良いメンターにどんな特徴があるのかをご説明していきましたが、
そもそも、メンター制度のメリットとはどのようなものなのでしょうか。
3つの視点から解説していきます。
3-1.早期離職の防止
メリットの1つ目は、早期離職の防止です。
会社からすると、
早期離職をする人が多くなると、採用コストだけが多くかかり、社員教育が滞ってしまうというデメリットがあります。
また、若者が会社をやめる理由で最も多いのは、「人間関係が上手くいかないこと」という事実をご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
メンター制度は、どんなことでも相談できる先輩・上司が側につくので、
メンティーが悩みを1人で抱え込んで、会社を辞める決断をするまでに相談をされる可能性が高まります。
そのため、早期離職の防止に繋がるのです。
3-2.メンティーの成長に繋がる
2つ目のメリットは、メンティーの成長に繋がることです。
基本的にメンターは1人に対して1人が担当します。
そのため、より細かく業務を教えたり、指導をしたりできます。
また、マンツーマンで進めるため、業務の適正なども比較的早く判断することができます。
その結果、メンティーの成長に繋がります。
3-3.メンター自身も成長できる
メリットの3つ目は、メンター自身も成長できるという点です。
メンターは、社内の先輩として、人生の先輩としてメンティーの見本として見られます。
そのため、「常に見られているかもしれない」という意識が行動や発言にあらわれます。
その結果、責任感が育まれることでメンター自身の成長にも繋がるのです。
4.メンター制度の成功事例
4-1.トヨタ自動車株式会社
日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社では、新入社員を会社全体で受け入れる取り組みとしてメンター制度が実施されています。
キャリアの悩みに応じて、年次が近く、似た経験をしている先輩を紹介してコミュニケーションの場をつくりました。
体調不安があるメンバーには、人事スタッフが悩み相談に応じるほか、精神科医や心理士を紹介することもあります。
(引用)トヨタ自動車の採用担当が語る、企業研究の大事な観点 「若手が安心して成長できる組織が、強い未来をつくる」
4-2.株式会社資生堂
化粧品の国内シェアで第1位の株式会社資生堂では、若手社員がエグゼクティブオフィサーや部門長のメンターとなり、
デジタル技術やトレンドを教える「リバースメンタリング」という制度を実施しています。
これにより、世代を超えて意見を交換する機会ができ、異なる価値観を尊重する環境が社内で広がりつつあるようです。
(引用)価値創造の戦略 | 多様なプロフェッショナル人財 | 統合レポート2021 | 資生堂 企業情報
5.良いメンターになりたい方へのご提案
メンターについて解説をしてきましたがいかがでしたでしょうか。
良いメンターになるためには、多くの経験と知識が必要です。
そして、経験と知識は普段何気なく生活するだけですと残念ながら身につきません。
この記事で紹介している、ポジション・チェンジや影響言語は心理学NLPで学ぶことができます。
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