成果を生み出すNLPの基本的な考え方とは
- 仕事の問題や課題の克服
- 家庭やプライベートの質の向上
- 人生の意味や目的を発見する
人は生きていると、問題や課題、また目標や目的を考える、そんなタイミングがあります。
そんな時に役に立つのがNLPです。
NLPはカウンセリングやセラピーの達人たち、つまりコミュニケーションの天才たちの技法から生まれたものですが、今ではビジネス、教育、裁判や政治のプレゼン、また医療やアスリートの世界にまで発展、そして進化を続けています。国を超え、文化を超えて広がるNLPは、天才と言われる人たちの技を普通の人がすぐにも活用しできる型(パターン)にしてきたことから、その広がりは、加速度的に高まりました。
- コミュニケーションスキルの向上
- セルフマネジメントの向上
- リーダーシップやセールス、プレゼンといったビジネススキルの向上
この他、日常の中でのパートナーシップや教育といったあらゆる場面に活かせるNLPの学びには、成果を創るための基本的な考え方があります。
今回は、その基本となる考え方を見ていきます。
NLPの世界だけでなくても、仕事、そして人生で大切な考え方です。
1.「主観的体験」をどのように構築するか
NLPは、悩みを抱える人達の問題解決が発端になりましたが、「私は不幸だ」「私は運に恵まれていない」「人生は嫉妬や憎悪の連続だ」こんな認識になりやすい人には、その情報の処理の仕方に特徴があることがわかりました。逆にNLPを学び成果を生み出す方は、その情報の処理の仕方に特徴があるのがわかっています。
同じような状況や経験、また体験があっても、別々な解釈を生み出し、それぞれの意味を見出し、ある人は成長の機会として受け止める人もいれば、ある人は悩みのタネにしてしまう、ということは、あなたも聞いたことがあると思います。
この違いはいくつかありますか、ここでひとつお伝えできることは、生きることへの責任領域や問題を解決していく発端は、【自分にある】、という考え方です。
では、【自分にある】ということは、日常でどういうふうに生かしていくのか。人間関係、そして目標達成という側面で、考えていきましょう。
2.コミュニケーションについてのNLPの基本的な考え方
NLPのモデルの一人となる20世紀最大の催眠療法家と言われたミルトン・エリクソンは、次の言葉を遺しています。「抵抗するクライアントなどいない。柔軟性が足りないセラピストがいるだけだ」と。
これは「あのクライアントはダメ」、「自分で変化を起こそうとしていない」、「文句ばかりで手に負えない」といわれたクライアントを次々と望む変化に導いたエリクソンの大事な視点を意味します。
常にクライアントの「今」を観察し、柔軟性を発揮していくことが、コミュニケーションの秘訣であると言うメッセージになりますが、このことは、セラピーやカウンセリングの世界だけでなく、部下を指導する上司の世界であれば、「動かない部下はいない。柔軟性が足りない上司がいるだけ」という言葉にも言い換えられるでしょうし、学校の世界で言えば、「勉強しない生徒はいない。勉強への関心を起こさせない教師がいるだけ」という言葉に言い換えられるかもしれません。
仕事がデキる上司、また、教師といった人たちは、常に「どうやったら気持ちよく仕事に取り組めるようになるか」「どうやったら、勉強の面白さを感じてくれるか」と、割り当てられた部下や生徒に対して文句を言わず、【自分】に何ができるかを考え、実践している人たち、と言えます。
3.目標達成におけるNLPの基本的な考え方
ここでは、目標を達成する、理想を実現するための基本的な考え方に触れていきます。
先ほどのコミュニケーションと同様に【自分】という領域についての考え方を重要視します。
NLPではアウトカムと呼ばれる目標設定のいくつかのポイントがありますが、その中の一つに「自分の領域を明確にする」という考え方があります。例えば、「子どもをピアノコンクールで入賞させる」。会社では、「売上目標◯◯円を達成する」といったことで考えていきますと、わかりやすいと思います。
まず「子どもをピアノコンクールで入賞させる」と、いうことで考えてみると、ピアノを実際に弾き、入賞するのは、子どもです。親であるあなたがやるわけではありませんね。
NLPでは、子どもが入賞するために、「あなたがやることは何か」を明確にしていきます。
例えば、レッスンの回数を増やすために◯◯円お金を準備するとか、子どもの演奏を聞く時間を一週間に◯◯時間確保するとか、メンタルのサポートとして、悩みを聞いてあげる、といったことが親であるあなたの領域です。
売上目標で言えば、あなたが営業であれば、売るのはあなたであっても、買うのはお客様ですね。ですから、売上目標の◯◯円を達成するために「訪問件数を2倍にする」とか、納得感を持っていただくために「交渉やプレゼンのセミナーに参加する」といったことが、あなたの領域の目標になります。
結果的なアウトカムである「ピアノコンクールで入賞」「売上目標◯◯円を達成する」は当然重要なことですが、「自分の領域」という部分を明確にしておくことがNLPでは重要視されます。
4.「うまくいかない人」の共通した基本的な考え方
これまでは、人間関係や目標達成という分野で、うまくいく人の基本的な考え方をお伝えしてきましたが、うまくいかない人は、「自分にある」「自分の領域」といった基本的な考えはもたず、結果の責任を「他人にある」「他人のせい」という考え方の奴隷になっています。
- あの人のせいで、自分はこうなった
- あの人があんなことを言ったから、私は不快になった。
- あの人のせい、上司のせい、社会のせい、世の中のせい・・・と、
いろんなことをいう方がいますが、それらは、全て最初にお伝えした個人の「主観的な体験」です。
例えば、その人にとって必要なアドバイスや助言を「指摘された」「否定された」「批判された」とネガティブな意味付けをして処理してしまうようなもので、この「主観的な体験」を肯定的に、成長に見合うように変化させるのがNLPの学びの一つです。
全米NLP協会のタッド・ジェームズ氏は、次のように言っています。
成果を創る学習者は、学びの成果の原因を良くても悪くても【自分】に置く。うまくいかない人は、「他のせいにする」と。成長する人は、責任をもって、自分を観察することができ、うまくいかない人は、自分を観察せず、ただ反応しているとも言います。
5.まとめ
今回は、人間関係や仕事や家庭、またその他の分野で成果を創るコミュニケーションや目標達成で成果を生み出すNLPの基本的な考え方、【自分にある】【自分の領域】についてお伝えしました。
他者の何らかの過失で生まれてしまった出来事などもあるかもしれませんが、【自分にある】【自分の領域】という視点を活用すれば、「これから学べたことはなにか?」「再発防止のために自分は何ができるか?」といった問いかけを使いながら、うまくいく人は成長のスピードを止めません。
講座の方では、今回ご紹介した「主観的体験をどのように構築するか」、それをひも解き、よりよい人間関係や目標達成のスキルを具体的に学んでいきます。